マイケル・スノーの“WAVE-LENGTH”について
日本映像学会「季刊映像」第16号 1980
pp28~31
「構造映画」とは、どのようなものであるのかという問題を考察するひとつの手がかりとして具体的にその代表作といえるマイケル・スノーのWAVELENGTH(波長) 1967を取り上げ、この作品が空間の凝視化を強いるものであり、映写空間と画像空間、具体と再現、現実と非現実という映像体験における両義的状況を生み出すものとして分析した。ここから「構造映画」は、見ることの力動性を重視しうるものであると論じた。 (この論文は、昭和54年 9月の日本映像学会第5回大会での発表内容に基づく。)