絵図類の考察を中心にみた鎌倉から江戸期における神社周辺の植生景観
人文地理学会第86回地理思想研究部会
京都大学総合博物館・京都市
出雲大社や八坂神社に残る鎌倉期の絵図や室町後期の洛中洛外図、あるいは江戸後期に制作された名所図会など、さまざまな絵図類の考察を中心にして鎌倉期から江戸期における神社周辺の植生景観についてわかることを述べたもの。今日では、神社周辺の植生景観としては、関東地方や関西地方の低地部を含む日本の暖温帯域では常緑の広葉樹林である照葉樹林が見られることが多いが、鎌倉期から江戸期においては、そういう例は一般的ではなかったものと考えられる。