花脊峠付近における微粒炭分析(2)
日本生態学会第57回大会
東京大学
京都市の市街地北方に位置する花脊峠付近は、いわゆる黒色土地帯ではないが、一部に黒色土が見られるところがある。その付近の黒色土と非黒色土との比較などにより、その地域におけるかつての草原の広がりを明かにするために、新たに黒色土1地点、非黒色土2地点についての微粒炭分析を行った。その結果、非黒色土にも、上部数十cmにわたり草本性の微粒炭が多く含まれていることが明らかになったが、その微粒炭量が多くなる年代は、黒色土に比べ、数千年も新しいという結果が出た。