地震や豪雨などによる災害が相次いでいるが、中小企業における事業継続計画(BCP)の策定はあまり進んでいない。一方、環境マネジメントシステムは中小企業にも既に定着しており、またリスクベース思考であるため、BCPと相性がよい。PDCAサイクルを回す環境マネジメントシステムにBCPを組み込むことは「有効なBCP」の普及策の1つになると考え、既に統合を図って推進している企業2社と、事業継続マネジメントシステムに温暖化対策を盛り込んだJPSMSの認証登録企業にインタビューおよびアンケート調査を行った。本研究では、中小企業の調査を通じて、環境マネジメントシステムにBCPを統合することの有効性を明らかにした。