アクースマティック音楽(電子音響音楽)を上演する際に用いる“アクースモニウム(Acousmonium)”と,アクースモニウムを演奏する奏者との相互関係を,技術的・視覚的・音響的・音楽的な側面から分析研究するための演奏記録システムを開発し,その記録・
再生方法を確立して,アーカイブを構築することによって,演奏・創作・研究・教育に幅広く役立てる。
1ステップ1.では,研究の背景,研究方法,演奏作品とアーカイブ,記録システムの検証および演奏記録について述べた。本稿のステップ2.では,ステップ1.で検証した記
録システムを用いて実施した同志社女子大学頌啓館のK451,K101,K123の3箇所での演奏記録とコンサート,設置したアクースモニウムのデザイン,演奏実験を通してクローズアップされたアクースモニウム演奏法の考察,演奏記録のアクースモニウム自動演奏オーディションで確認できたことなどについて述べた。