EFL学習者の文処理における定 型連鎖の処理効率性について ―自己ペース読み課題による 検証―
全国英語教育学会 第41回熊本研究大会
熊本学園大学
日本人 EFL 学習者は高頻度の定型連鎖をどのように知覚・処理しているのかを、定型連鎖と非定型連鎖を同一の文に埋め込んだ刺激文を用いた自己ペース読み課題から検証した。その結果、文理解過程における定型連鎖の読解速度は非定型連鎖よりも短縮された。また、定型連鎖の後続語の読解速度は非定型連鎖の後続語に比べて短縮された。このことは、緊密性の高い心的表象を持つ定型連鎖が読み手の認知負荷を軽減したことで、その後続語の処理においてもワーキングメモリ内の認知資源が効率よく配分された可能性を示すものである。