『和漢朗詠集』の享受 ―詩歌の増補と大江匡房―
関西大学東西学術研究所、『東西学術研究所研究叢書』(第5号)
65-83頁
長谷部剛
『和漢朗詠集』は数多く書写されてきただけに、本文系統が複雑である。平安時代書写と鎌倉時代以降に書写された本文の間で隔たりがあり、どのような本文が鎌倉以降に読まれてきたのかを明らかにする必要があるが、増補詩歌を検討することで、大江匡房が関与している可能性について指摘した。