韓流サブカルチュアと女性
至文堂
第4章「〈韓流〉メロドラマと愛の美学化」。韓流ブームの担い手である女性たちの動向を見据えるとともに、話題の韓国ドラマおよび映画をジェンダー論、物語論、メディア論に基づいて読み解いた本。筆者は、まず、メロドラマの歴史を踏まえ、一九七〇年代の韓国で新聞小説の映画化によりメロドラマガが大衆化しつつある状況とそれを促した社会的背景を捉えた上で、「記憶」の表象を手がかりに近年の韓流メロドラマにおける「愛」の美学化と社会性の希薄化について分析した。