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写真家・小松敏宏の個展「トポフィリア(場所愛)—ジャパニーズ・ハウス」が開催。本展では、小松が1997年より20年以上にわたって撮り続けている「ジャパニーズ・ハウス」シリーズを、初の個展形式で一挙に展示する。
小松は1966年静岡県生まれ。93年東京藝術大学大学院美術研究科修了、99年マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院建築学部修了。現在、京都精華大学教授。主な個展に、「TOSHIHIRO KOMATSU」(ウィンブルドン芸術大学ギャラリー、ロンドン、2009)、「サナトリウム」(遊工房アートスペース、東京、2006)、「透視 2005.9.21」(galerie 16、京都、2006)などがある。
本展で展示される「ジャパニーズ・ハウス」は、小松が拠点としてきた静岡、東京、滋賀、そして京都の「家族」と「家屋」をフォトモンタージュ/フォトコラージュし、類型学的に撮りためてきたシリーズ。家と、その家に住まう家族をモデルに撮影した作品群は、アウグスト・ザンダーのポートレイトや、ベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻の給水塔シリーズに代表される「タイポロジー・フォトグラフィ」 が意識されており、小松は、同じ種類の対象を被写体とした写真を集めることで、イメージ同士の差異や、複数のイメージの集積から見えてくるものを探っている。
同シリーズの東京での展示は、東京都写真美術館のグループ展「日本の新進作家 vol.2:幸福論—小松敏宏・蜷川実花・三田村光土里」(2003)以来、17年ぶりとなる。