「コンゴ東北部イトゥリ地方における民族間対立と土地問題」
『立命館 言語文化研究』17巻3号
pp.55-67.
1998年より始まったコンゴ戦争の中で、東北部のイトゥリ地方では激しい民族間の紛争、虐殺が立て続けに起こった。手に入りにくい資料や、著者が直接得た情報をもとに、イトゥリ紛争勃発にいたる経過の概略を示し、紛争開始後の大事件を記述した。このような民族間対立の原因として、資源や土地の争奪を指摘することができ、さらにその背景に土地利用制度の曖昧さ、不徹底さがあることを明らかにした。また武力紛争の予防と解決において、土地制度の変革が重要であることを示した。