著書(単著・共著含む)

氏名 申 昌浩
氏名(カナ) シン チャンホウ
氏名(英語) SIN Chan Ho

表示順

11

著書名

「モダン都市「京城」を洋傘(日傘)が歩く」『ヌードの東アジア』

単著・共著の別

単著

出版社

淡交社

該当頁

179-210

発行年月

202303

編者・著者名

井上章一・斉藤光

概要

朝鮮に登場した「新女性」や「モダンガール」は、誰だったのか。彼女たちはどんな存在だったのだろうか。何を着て、何を持って街を歩いたのだろう。彼女たちは、近代的な都市文化や西欧文物を積極的に受け入れ、消費していたのだろか。果たして彼女たちは、東アジアの西洋化を牽引していた存在だろうか。といった疑問がいつも付きまとっている。
「新女性(モダンガール)」は、東アジアの近代性のアイコンとも言える存在である。近代性のアイコンたちは、断髪・洋装・スカーフ・腕時計・ハンドバック・ハイヒール・日傘(洋傘)などを身にまとい街に出没した。本稿では、「新女性(モダンガール)」のアイテムの一つであった「日傘」を通して、近代東アジアの風俗における西洋化を捉えようとする試みから始まっている。
顔を隠す伝統的な儒教精神よる朝鮮の女性たちの服飾文化の代用品として洋傘が日傘として朝鮮の多くの女性が使用していた反面、日本ではモダンガールのアイテムの一つとしての側面が重視されていたと言える。朝鮮において洋装をして街を歩いていた女性は少数派に過ぎないと言える。一方、洋傘の日傘を持参して街を歩いていた女性は多数派であることを写真・絵ハガキを通して確認することができた。
本稿を通しては新女性やモダンガールの定義やその存在意義を問うものではないが、本当にどのような女性たちが洋傘の日傘を持って、モダン都市への変貌していく京城の街を歩いていたのか明らかにしようとする試みの一つであった。