<場>の生成―成巫譚私注、あるいは文学発生論―
『日本文学』第41巻第6号日本文学協会
物語の〈場〉とは、物語の時空を語り手・聞き手が共有するあり方そのものである。ここでは、一巫者の成巫譚をテキストに、巫者のうちに生成した物語の時空が他者に共有され、安定していく様子、言い換えれば文学の発生を読みとる。