琉球古代王権と言語表現―王の初穂儀礼を中心に―
『日本文学』第37巻第11号日本文学協会
琉球王の初穂儀礼では、儀礼言語〈おもろ〉の表現機能が王権賛美へと傾く過程で、農耕共同体以来の〈稲の叙事詩〉を切り捨てる。これに対し、古代の天皇は、儀礼の言語表現の中で稲穂と一体化し、自らを聖化する。