2020年3月以降に臨時休校措置などを行った近畿地方の公立小中学校・高校の子どもや教職員の様子についてフィールドワークや、同時期に子どもの権利擁護に関するNGOの行ったアンケート調査の結果、国連子どもの権利委員会の2020年4月の声明などをふまえて、本稿では「新型コロナ禍」以後の子どもと教職員の関係について考察を行った。特に本稿では、たとえばオンライン学習の実施以上に、学校での実技や実験・実習等「体験的な学び」や「遊び」を求める子ども側の意見の尊重と、このような意見を表明する機会の確保の重要性を訴えた。また、日々の子どもとのかかわりに「やりがい」を感じる教職員と、教職員とかかわりを深めたい子ども側の双方の「つながり」を今後の学校で重視すべきことを主張した。