本書は、日本人英語学習者を対象とした英単語親密度に関する調査報告およびデータベースを収めたものである。
この研究プロジェクトでは「単語」というレベルに注目し、日本人英語学習者を対象とした英単語親密度データベースの構築に取り組むことにした。つまり、ある単語を「どのくらいよく見聞きする」と感じているか―それを数値化してデータベースを構築したいと考えた。様々な心理言語学的実験を行う際の要因の統制にも基礎データとして役立つであろうし、既存のいろいろなデータベースと組み合わせれば、英語教育現場での語彙指導やテストの作成などにも役立つであろうと考えた。籔内は、特に、第3部の「英単語親密度データにもとづく応用研究と今後の展望」を担当し、以下の章を執筆した。
親密度や頻度が英単語認知に及ぼす影響―語彙性判断課題によるパイロットスタディ(pp.103-110)
日本人英語学習者の意味判断課題における英単語親密度の影響(pp.111-118)