東寺講堂諸像の成立について―図像とその彫刻化の問題―
美学会篇 「美学」第 148号
pp.37-49.
東寺講堂諸像が、空海のもたらした新来の密教図像から立体化されたことを、その作風(正面観と側面観の様式上の不統一)から検証し、その特殊な作風が、以後の我が国独自の彫刻様式が形成される端諸を成したとみる。