生活環境学とは,人と環境との相互関係,主体と対象の関係性が焦点であり,主体と対象との関係性を,生活に基盤をおく視座から総合的に探究する学際的な学問である。
本書では,心的現象に向かう生活美学の発掘や地域の暮らしや文化資源に通底する時代と社会の感性や価値意識を調査・発掘し,暮らしの夢や希望に根ざした人間のあり方を開示する。
担当「日用品の機能と文化-椅子におけるエルゴノミクスと身体技法」(pp.11-20)。日本における西洋椅子の受容史をエルゴノミクスの観点から検証しつつ、工学的アプローチと美学的アプローチの間で形成された日本独自の椅子文化について考察した。