明治期の初等教育と毛筆画 –『小学日本画初歩』について-
日本デザイン学会 第4支部平成 26 年度 研究発表会
大阪工業大学
本研究の目的は、明治期の図画教育の原点を参照することによって、学校教育の中での専門的技能教育の成立経緯を知ることにある。京都では全国に先駆けて学校設立を町衆の手で行ったため、カリキュラムも独自に決定し、教科書などは地域の話し合いで決定されることもあった。小学校の日本画初歩では、工夫画としてバランス、バリエーション、コントラスト、統一感といった近代的デザイン概念を教授していたことを明らかにした。